北イタリアとの出会い

Coccolinoブランドが生まれるきっかけとなった工房があるのは北イタリア。
小高い山の上まで城壁で囲んだ中世の城を残す町で、ペット供養のモニュメントと香皿が作られています。

開発担当者が惚れ込んだのは、ここで作られる動物たちの、リアルとデフォルメバランスで描かれるフォルムラインと素朴であたたかい表情。じっと見つめていると、心が通い合うような不思議な気持ちになって、思わず触れたくなるのです。

「飼い主さんの気持ちに寄り添えるような、そんなペット供養品を作りたい」という依頼を快く引き受けてくれて、原型を作るところから一緒に試行錯誤しました。顔つき、耳のかたち、目の位置、身体のライン。何度も何度も話し合って修正を加え、できあがったのは後ろ姿まで愛おしく感じるモニュメント。

モニュメントができるまで

イタリアの工房では、それぞれの職人が分担して作業に取り掛かります。 ちょうど、モニュメントの型取りを見る事が出来ました。トロトロの生地を石膏型に手早く流し込んでいきます。キビキビと作業を進めている彼らですが、石膏型から生地を外すときは、まだ柔らかい生地を壊さないように、そっとやさしく扱っているのが印象的でした。

型から出した生地は、まだ継ぎ目が残っており、スポンジやヤスリできれいに整えるのが重要です。30年以上もこの作業をしている職人がいるのだとか。あらゆる角度からチェックして表面をならしていきます。このような熟練の職人による丁寧な作業によって、なめらかできれいなフォルムラインが作られているのです。

色付けと風合いを出すために釉薬をかけるブースでは、変わった形状の花瓶を塗装中。釉薬は工房独自のオリジナルです。ややざらついた表面に仕上がり、光が柔らかく拡散して、あたたかみのある質感を作り出します。釉薬の色によって塗装のかかり具合が変わるので、色に合わせて塗り方を変えるのが職人技です。

塗装の後、窯に入れて1200℃で焼き上げます。工房で生まれたばかりのモニュメントたちと会う事ができました。

「大切なものを入れるから、内側も、蓋も丁寧に作りたいという要望に応えるのは簡単じゃない。我々が作っている置物には蓋は必要ないからね、だから本当に苦労した。」と工場長のFlavioさん。動物のような複雑形状は、焼く時に変形しやすいため、蓋の形状に合わせていかに焼き上がりの陶器の底面を調整するかが大事。見えない部分の苦労があるのだそうです。でも、蓋がしっかり取りついたのを確認してニッコリ笑ってくれました。

文化が違っても気持ちは一緒

社長のBuccoさんがデザインし、工場長のFlavioさんがどうやって作るかを考える。常に二人三脚で、新しい事にも果敢に挑戦するものづくりをしています。ペット供養という考え方は知らなかった彼ら。それでもトライしてみましょう、と言ってくれたのは、「イタリアでもペットは家族。気持ちはすごく良くわかったから」だそう。

やさしく微笑む彼らを見ると、文化が違っても通じ合う気持ちがあるのだと感じました。